たった一つの機器でも、導入するのは簡単ではありません。機器によって生じる変化を先読みして、スタッフの仕事内容を少し変更したり、新しい備品を揃えたりする必要があります。さまざまなホームで導入が進んでいくと、少しずつマニュアルが整っていき、1年かかっていたものが3ヶ月でスムーズに導入できるようになります。何もないところからコツコツ環境を整えていき、その機器がお客様やスタッフの役に立っているところを見ると、本当にやり甲斐を感じます。
Interview
高齢化する日本で介護へのニーズが高まるであろうこと、全国展開でさまざまなキャリアが描けることに魅力を感じ、入社を決める。介護職・本社での研修担当を経て、3年前に現在の部署へ。
2011年4月
ニチイホームたまプラーザ 配属
2013年10月
介護サブチーフ 昇進
2015年3月
本社 第一事業部 管理コンプライアンス課 異動
2017年4月
第二事業部 研修・サービス課 係長 異動&昇進
2019年4月
人事部教育研修課 課長代理 異動&昇進
2020年4月
新設部署「事業推進部 サービス品質課」 異動
※現在の品質管理課
事業推進本部は、あらゆるサービスの品質向上を目的に2020年に誕生した部署です。お客様をはじめ、スタッフ、取引先など、さまざまな角度からより良いサービスを提供すべく取り組んでいます。社内イベントの企画・運営、医療機関・食事の委託業者など取引先の窓口、新サービスの立案など、仕事は多岐に渡ります。
現在私が力を入れているのは、ICT機器の導入推進です。機器を活用することで、お客様の生活がより快適に、スタッフはより働きやすくなるよう、機器の選定から現場への導入まで担当しています。
どれだけ最先端の機器でも、単純に「便利だから」では導入することはできません。まず、導入にかかるコスト、将来的に見込める利益、どれほどの時間を短縮できるのかなど、メリット・デメリットをすべて洗い出します。それを踏まえ、「なぜ今この機器を導入すべきなのか」というメリットが伝わるよう役員の方々やホームのスタッフに向けてプレゼンを行います。自分ではあらゆる角度から分析したつもりでも、見落としていた点を指摘されることがあり、プレゼンは何度経験しても緊張します。
お客様の睡眠状態を分析することで睡眠の質向上につながる「睡眠センサー」の導入を進めています。この機器を導入すると、深夜に見回る頻度が減り、お客様の眠りを妨げることなく睡眠状態が把握できると同時にスタッフの体力的な負担軽減にもつながります。ただ、現場の介護スタッフとしては、不慣れな機器の導入には不安感もあります。ホーム長や介護スタッフにきちんとメリットを説明し、理解してもらえるようコミュニケーションをとりながら導入を進めることが求められます。
自分が推進したプロジェクトで良い結果を聞くとうれしいです。例えば「睡眠センサー」では、お客様の睡眠状態が向上しているという報告がありました。睡眠状態を分析して、「睡眠時間は長くても、質があまり良くなかった」ということであれば、アクティビティの声掛けを積極的に行ったり、散歩など太陽光を浴びる時間を増やすなど、お客様に関わるスタッフ自身が日中の活動を促すための対策を考えることにつながります。
また、「睡眠センサー」の導入で夜勤スタッフ1名分を日勤帯の人員に充てることができ、アクティビティの充実や、きめ細やかなサービスにつながったホームがいくつもあります。このように、人件費の削減など数字で目に見える結果が出るのもこの仕事の醍醐味です。これからもさまざまな機器の導入を通じて、お客様とスタッフの毎日を支えていきたいです。
たった一つの機器でも、導入するのは簡単ではありません。機器によって生じる変化を先読みして、スタッフの仕事内容を少し変更したり、新しい備品を揃えたりする必要があります。さまざまなホームで導入が進んでいくと、少しずつマニュアルが整っていき、1年かかっていたものが3ヶ月でスムーズに導入できるようになります。何もないところからコツコツ環境を整えていき、その機器がお客様やスタッフの役に立っているところを見ると、本当にやり甲斐を感じます。
※2023年7月取材当時の内容です